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事例集

従業員の高齢化と、技術伝承の壁。この二つの課題を「計画的な人材育成」で乗り越えた、新しい未来 - 北海道

クライアント名 JA士幌町
作  物 じゃがいも

「あと5年で、半数が定年…」ベテランの技が途絶える、静かな危機

北海道の豊かな大地で育まれた馬鈴薯。その品質を支えるJA士幌様の選果場は、地域農業の心臓部ともいえる重要な拠点です。しかしその心臓部で、静かな、しかし非常に深刻な問題が進行していました。それは、長年現場を支えてきた従業員のみなさまの「高齢化」です。

5年後には、在籍するスタッフの半数以上が定年を迎えるという現実。それは単に人手が減るというだけでなく、彼らが長年の経験で培ってきた、一朝一夕では真似できない「選果の技術」や「機械の操作ノウハウ」が失われることを意味しています。

「このままでは、今の品質を維持できないかもしれない」

「5年後、この選果場は今のまま動いているのだろうか…」

将来への漠然とした拭いきれない不安が、現場に重くのしかかっていました。

「見て覚える」は通用しない。人を補充するだけでは解決しない技術伝承の壁

選果作業の技術は、数日や数週間で習得できるほど簡単なものではありません。単純な作業に見えても、その裏には品質を見極める繊細な目や、効率的に作業を進めるための無駄のない動きなど、言葉では伝えきれない「暗黙知」が数多く存在します。

そのため短期のアルバイトや単発の派遣スタッフを補充するだけでは、その場しのぎになっても、技術が現場に蓄積されていくことはありません。人を入れ替えるたびに、また一から数えなければいけない。この繰り返しでは根本的な解決には至らず、かえって現場の負担が増えるという悪循環に陥っていました。

問題は単なる「人員不足」ではなく、より根深い「技術伝承」という、一筋縄ではいかない壁だったのです。

未来への投資。JA士幌様が描いた「ステップアップ3ヵ年計画」という新たな一手

この根深い課題を乗り越えるため、JA士幌様は未来への投資として、新たな一手を打ち出しました。それがYUIMEの派遣サービスを活用した「業務習熟のステップアップ3ヵ年計画」です。

YUIMEから迎えた特定技能外国人スタッフに計画的に作業を依頼することで、段階を踏んで習熟度を高めていきます。

1年目は「コンテナ組み立て」などの比較的簡単な作業からスタートし、現場の雰囲気や仕事の流れに慣れてもらいます。

2年目には、より専門的な「馬鈴薯の選果作業」へ移行し、3年目には最も熟練を要する「品質検査作業」へステップアップしていきます。

毎年少しずつ人員を増やしながら、先に経験を積んだスタッフが後からきたスタッフを教えるという、自然な技術伝承の流れを作り出します。

場当たり的な人員補充ではなく、未来への着実な「投資」として、この計画はスタートしました。

「5年後の不安」を「未来への安心」へ。技術を繋ぐ、持続可能な現場づくり

この3ヶ年計画が始動してから、JA士幌様の選果場には目に見える変化として、採用活動や労務管理からの解放だけでなく「来年は何人増員して、どの作業を任せよう」という前向きな計画が立てられるようになりました。

この計画によって、「5年後の不安」が「未来への安心」へと変わったことは大きな変化となりました。

JA士幌様の事例は、計画的な人材活用が単に人手不足を解消するだけではなく、農業現場に不可欠な「技術」を未来へと繋ぎ、持続可能な生産体制を築くための強力なエンジンとなることを示しています。

短期的な人員補充に終わらず、未来を見据えた持続的な人材投資として、JA士幌様はこの仕組みをスタートされました。

YUIMEはその基盤となる人材派遣を通じて、現場の持続可能な発展をサポートしています。

 

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